2016年4月3日日曜日

お陰様で五周年_パート2

桜がとても綺麗な季節になりましたね、白石です。
何とか、今日明日と満開の花が散らぬよう雨が降らない事を祈ります。

さて、五周年ブログ三夜連続で掲載するつもりでしたが更新が遅れてしまいましたが続きです、また長文になりますがお付き合い頂ければ幸いでございます。(^_^;)

ⅱ・とてもつらかった起業1年目
前ブログの最後の文に書きましたが、上海に行っている間の年収が約500万円ほどありました。起業する事が前提だったため、生活費以外はできる限り貯蓄していました。

サラリーマンを辞めた時点で貯蓄が400万円ほどありました。

3月末に日本帰国し、4/1に税務署に自営業の届け出を行い【白屋】設立。

そして、今から大きな誤算が2点ありました。

一、生活費の誤算。
貯蓄があるので、1-2年間は給料がなくても事業に専念できるだろうと思っていました。まっ最悪、収入なくても飯が食べれない事はない、米屋ですから!なんて周りには冗談で言ってました(笑)
帰国してから、福岡市に事務所兼仮住まいとして家賃55,000円、光熱費10,000円ほど。これまでは、計算通りというか必要経費。他、携帯代金5,000円ほどで、計70,000円ほどのお金が毎月かかるのみだと本気で思っていました・・・・。

皆様ならおわかりかと思いますが、前略に記述してあるように、前年の年収が500万円ほどあると、それに伴った税金・社会保険料がもろにかかってくるのです。年金は起業して収入がないためすぐさま全額免除申請を行いましたが、それでも月に60,000円ほど支払う必要がありました。
それだけで、計13万円・・・・。家賃高すぎた・・、後悔するも後の祭り。

二、農地の受託が思うようにできず。
固定費が高いなら、早い段階でお金を多く稼ぐしかないっと、腹をくくりました。農業後継者がいない事や、若者が農業をやりたがらないという事は新聞やTVから情報を得ていたため、農地は有り余っているものだと確信していました。
私が田川に戻ってきて、近所の農家の方に作れない農地は僕に任せて下さい!作りますので♪のようなテンションで行くけれども、どの農家もあからさまに冷たい態度でした。

・農業はしたことがあるのか?
・先祖から頂いている大切な土地を何処の馬の骨ともわからぬ若僧に・・・。
・お前の祖父の信用はあっても、孫は知らん。

後から聞くと、そういう事だったようです。
それに、稲作(米作り)は本当に農機具・農薬が発展していて、重労働が今はほとんど無いです。そのため、高齢者でもできるため先輩農家が引退していないという現状が私の故郷ではありました。

はっきり言って、上海でサラリーマンに戻りたかったです、絶望的でした。
初年度は自分の土地のみで稲作を行い、祖父の教えを忠実に守り稲作を行いました。
白屋.も島津社員は当初から無給でメインの仕事がお休みの時に手伝ってくれていました。彼が心の支えでした。
白屋.という組織は今後どのような存在意義を見出していくのかという話を彼とよくしました。その結果、「地域に根付いた、なくてはならない喜ばれる組織」を目指す事にしました。

そのため、白屋.は【お米業界のUNIQLO】を目指しました。
良い品物をより安く提供し、喜ばれるという方向性にしました。

そのため、良いお米を仕入れて喜ばれる方法で販売する事の2点を考えました。

一、良いお米→近隣農家仕入→農協買取価格より1割増で購入
二、知り合いからの紹介→スーパー価格より3割引価格→全て配達

上記の活動を行った結果・・・とても両者に喜ばれました!
農家からは、もっと売りたい。お客様からはもっと買いたいと非常に嬉しい声を頂きました。その当時の利益計算を公開します!(笑)














10kg配達して利益は284円。

安心してください!ガソリン代・人件費はこの価格に入ってませんよ!アハハハハ
仕入れの資金余力など考えても仕入れてもマックス8,000kgほどでした。
年間の粗利を計算してみます。
10kg=284円  販売量8,000kg 284×800=22,4000円
実際自分の土地でとれたお米などは利益率が良いためガソリン代等差し引いての年間利益は30万円でした。それは、皆さんに喜んでもらえるわけだっと納得しました。私が行っている事はボランティア活動でした。NPO法人(非営利団体)にしようかと思いました(笑)

その利益は全て、無給で働いてくれた島津社員に還元しました。といっても時給にしたら500円もなかったと思いますが・・・(笑)

私はというと・・・稲刈りの時期には貯蓄が100万円ほどなくなっていました(泣)【帰国後6ヶ月】もう、お金に執着していてもだめだと思い、1年目の後半には低温倉庫を作り、農機具を収納する納屋を作りました。そしたら、見事に貯蓄が20万円ほどまでなくなってしまいました。


苦渋の選択

キャッシュショート寸前となり、月固定費を減らすべく家賃28,000円の所に福岡市事務所を引っ越し、アルバイト【コールセンター】を始めました。しかも、保険料を支払ってもらえると毎月の健康保険料の支払いなどの固定費もかからないため、月140時間働く事を選択しました。
この時が、正直一番辛かったです。(笑)
毎日、コールセンターで100件ほどの電話対応して、休憩時間には自分の携帯に、お米のお客様からの不在着信が数件ありかけ直し配達日時調整と・・ずっと電話をしていました。仕事を終えると配達をしていました。

余談ですが、上海時代に生活水準が上がっていたため日本に帰っても当たり前にタクシーにのったり、当たり前に外食を毎日していたら、あっという間にお金がなくなっていったという事もありました。。生活水準を上げると落とすのは本当に大変でした。

コールセンター時給が、1050円で140時間/月働いて15万円ほどで、社会保険料など差し引かれても、11万円は手元に残りました(笑)非常に嬉しかったです。久方ぶりの給料で、一人で祝杯をあげました♪おいおいおい、ちょっと待てよ、僕はコールセンターでアルバイトをするために日本に帰国したのか?そもそも、なんで起業なんてしたんだ?とそもそも論を考えました。


起業でないといけない理由

一、人生の限りある時間を自由に過ごしたかった。
二、自分で考えて、自分の責任で、やりたい仕事をしたかった。
三、雇用をたくさんうみ、世界一働きやすい職場環境を作りたいと思った。

サラリーマンをすると、どうしても時間拘束はあるし、そうあるべきだと思う。サラリーマンの時、土日こそ休みではあったが、もうヘトヘトで遊ぶ気力などなかった。週に4-5日休みが欲しかった。そうすれば最高のパフォーマンスを仕事でだせる自信があった。
自由を買ったはずなのに、コールセンターでまた、自由を拘束されている事に苛立ちを感じだしました。そのため、丁度1年間で退職しました。


販売価格値上げ

丁度1年間でコールセンターを退職した時に転機が起こりました。初の法人契約【博愛会病院】の病院食としての販売が決定しました。月に1200kgほどお米消費がある大取引先と契約できました。
そして、法人さんと取引するにあたり個人の販売価格の値上げを行いました。

10kg 2850円→4000円

私の自営業の先輩でもある【KINGEXCEEDジム】会長、井手氏よりアドバイスを頂きました。「白屋.のお米はどこのスーパーのお米より美味しいし、配達までするんだから、スーパーより高くて当然。高くて買わないお客さんなんて相手にしなかったらいいじゃん・・がっはっはっはっはー(笑)」と何とまぁ的を得た的確なアドバイスでしょう。起業して一年目はどうしても、自社製品に自信がなく弱気になっていただけなんです。お米屋業界のUNIQLO?柳井さんに失礼だ!


という、本当に読んでて可哀想だと感じた方も多いのではないでしょうか?
不思議と貯蓄が底をつくくらいの方が色々とお金に対しての執着もなくなり、価格値上げもしないと生きていけないんだからと行う事ができました。
これから、少しづつ白屋.が本当に少しづつ販売量を伸ばす事ができるのですが、新たな問題も色々と待ち受けていました・・・・(泣)
経営当初に考えた経営ビジョン(笑)
今見たら笑いがでます。おにぎり屋さん・・・・。

五周年ブログ_パート2_終




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